2011年9月21日水曜日

デッキの枚数とか、ドローするということ(3)

■ドローしなければいけない理由?

 前回書きましたが、あまり考察しなくてもいい内容な気がしてきました。

  • リソースを増やしやすくなる。
  • 手札から使うカードの選択肢が増える。
以上おわり。カードは引ければ引けるほど強いです。

要は、30枚引ききっても相手を倒しきれないデッキは
40枚とかにすればいい。
でなければ30が強い。



■《Bazaar》使ってまで引きたい?

 っちにしましょう。

 「デッキのドローサポート」としてよく話題に登場するカードです。毎ターン、追加のドローをもたらし、デッキの回転を良くしてくれる頼もしいカードです。

 ・・・本当にそうでしょうか?カードを引けるのは相手も同じ。同じどころか、相手から先に引く。場に出すのにこちらはカード1枚と2コスト使用しています。大損です。

それでも、《Bazaar》は(《Bad Santa》も)状況によっては役に立つカードです。ただし、状況はかなり限定的です。

 ドローとデッキ枚数の話題はこのくらいにして、次は《Bazaar》をピックアップして扱ってみたいと思います。

2011年9月13日火曜日

デッキの枚数とか、ドローするということ(2)

 あ、そう言えばBloggerってスパム判定厳しいんだっけーちゃんと確認しに行かなきゃーマジ行かなきゃー(´・ω・`)

 こんにちは。
 昨晩に続いて、デッキ構築について講釈を垂れ流していきます。

 原則30枚で組んだ方がデッキは強い。でも、例外はあります。「勝利条件」「手数とドローカード」のふたつをキーワードに、デッキの枚数を増やすべき状況について考えてみましょう。


■勝利に届く枚数

 回も、仮のルールを制定してみます。

  • デッキは何枚で組んでも良い。
  • 各HeroのHPは、現在書かれている値の10倍とする。
 前回、「原則としてデッキの枚数は少ないほど強い」としました。しかし、この場合はどうでしょうか。
 HP300のBorisを相手に、果たして5枚や10枚に枚数を絞ったデッキで勝てる道理はありません。あっという間に山札が尽き、何も引けないまま敗北を待つのみです。

 逆はどうでしょうか。
  • デッキは何枚で組んでも良い。
  • 各HeroのHPは1である。
 今度は、デッキの枚数を絞った方が良さそうですね。1.27現在であれば、《Kristoffer Wyld》を確実に出すデッキが強そうです。

 どうして、HP300では「少なければ少ないほど強い」が通用しなかったのでしょう。
 それは、5枚や10枚のデッキでは、このゲームの勝利条件を満たすことが困難だからです。
 Shadow Eraの勝利条件は、「相手のHPを0にすること」です。たった数枚のカードでHP300を削ることは不可能に近いですが、HP1であれば容易です。つまり、勝利するのに必要十分なカード枚数は、勝利条件によって変化するということです。

正確には、勝利条件を満たす公算がある限り
デッキの枚数は少ない方が強い

 24〜30のHPを削り切るのに必要な、本当の枚数はわかりません。
 経験上、ほとんどのゲームは30枚の山札を引き切る前に終了します。実際のところ、20〜25枚もあれば十分でしょう。ルールで定められた下限はそれより多いので、現状では原則として30枚がベストという結論になります。


■30では足りない?
 れに対して例外は簡単です。「デッキの方針により、30枚以上のカードを使って勝利条件を満たす場合」です。普通に戦っても30枚の山札を使いきってしまうデッキのみ、それ以上のカードを入れるという選択肢が生まれます。それ以外にはありません
 そして、そんな事態を引き起こすデッキとは、ドローサポートが多く入っているデッキだけです。引き増しすることなく、30枚のデッキが尽きることは(23ターンかかります)通常無いでしょう。

 ちなみに、例えどんなにドローサポートが入っていようと、30枚で決着できるのであれば30枚にするべきです。枚数を増やしすぎて目的のカードを引けないからドローサポートするのではありません。引きまくった結果山札切れを起こす可能性があるから枚数を増やす場合があるのです。

 どんなデッキでもドローサポートをすればいいという訳ではありません。デッキによって利用できる手段には違いがあり、有効性も異なります。
 つまり、
  1. ドローサポートが有効であるデッキ
  2. 30枚以上を使って勝利を目指す(言い換えれば防御的な)デッキ
この両方を満たす場合、デッキの枚数は30枚を超えます。「多ければ強い」とは違います。35枚や、40枚が最適である場合があるということです。

 では、「ドローサポートが有効であるデッキ」とは何でしょうか。なぜ、規定より多くのカードを引くことが有利になるのでしょうか。それが見えてくれば、自ずとデッキの枚数調整にも道程が見えるはずです。

 それについては、また次回。

2011年9月11日日曜日

デッキの枚数とか、ドローするということ(1)

 きっと長文になってしまうので、初回記事にもかかわらず(1)とつけてしまいました。スレ立てをする際に、話題が続くかも分からないのに「○○について語るスレPart.1」と立ててしまう類の心境です。

 こんにちは。

 最初の話題は、「デッキの枚数は何枚がいいか?」です。
 30枚は安定する?メタカードを入れると30枚を超える?Jerichoは40枚がいい?多いと手数が増える? ───何が真実なのでしょう? 人による?環境による?本当に?そんな馬鹿な。

 ゲームである以上、おおよその最適解はあるはずです。


■「You win」と書かれたカードを想像する
 You Win / Hero Ability / コスト 0 / あなたは、このゲームに勝利する
仮に、こんなカードがあったとします。ついでに、こういうルールにしてしまいましょう。

  • デッキ中、同名のカードを最大4枚まで入れて良いものとする。
  • デッキは、最低4枚のカードによって構成されなければならない。
 あなたはどんなデッキを組みますか?それは30枚ですか?40枚ですか?ドローサポートは何枚入っていますか?
 そんな問いは無意味です。おそらく、全ての人が、この「壊れ」カード4枚のみで構成されたデッキを作ることでしょう。そうすれば、1ターン目に確実にこのカードをプレイでき、あなたは100%ゲームに勝利することができます(先攻ならね!)。

 では、少しルールを変えます。これではゲーム性が低すぎるので、以下のようにします。
  • デッキは、最低30枚のカードによって構成されなければならない。
 どうでしょう?デッキの枚数は何枚が最適でしょうか。
 この場合も、30枚のはずです。下限きっちり、30枚の中に、4枚の「You Win」を入れることが、強いデッキの絶対条件です。

「引けば勝てるカード」があるなら、デッキ枚数は
少なければ少ないほど強い


■「You Win」って、書いてあるんだよ?
 際には、そんな無茶苦茶なカードはありません。しかしあなたはゲーム中、(多分)勝つためにカードをプレイしているはずです。「勝利する」と直接書いてはありませんが、多少の差はあれど全てのカードには「あなたを勝利に近づける」と書いてあるようなものです。

 それぞれのヒーローには、「勝利する」とまでは書いていないものの、限りなくそれに近い強カードがあります。
  • 《Blood Frenzy》
  • 《Soul Seeker》
  • 《Lightning Strike》
  • 《Wizent's Staff》
 こういったカードは、4枚と言わず5枚6枚と入れたいはずです。でも、ルールによって同名のカードは4枚までと決まっています。だから、30枚にデッキを削ることで、もっとも必要なカードを引いてこれる確率を最大まで高めることが、デッキの強さに直結するわけです。
 30枚が最適なのではありません。原則として、デッキの枚数は少なければ少ないほど強いのです。

カードの強弱がある以上、デッキの枚数は少なく。
強カードを確実に引くことが最重要。


■「2倍の半分」は同じではない
 大まで入れたいカードがあるからこそ、デッキの枚数を少なく、という説明をしました。
 ではもし、あなたのデッキには全力投入するほど突出して強いカードが無かったら、デッキの枚数を削る必要はないのでしょうか?全てのカードをそこそこの割合ずつで引いてきたい。だから、様々な種類のカードを4枚ずつ入れ、30枚を超えるデッキを組むことは理にかなっているのでしょうか。
 結論から言うと、それはノーです。
  • 30枚デッキに2枚入っているカード
  • 60枚デッキに4枚入っているカード
 これらはともに、次に引いてくる確率は1/15です。見かけ上、同じデッキに見えます。
 しかし、これらは同じに見える全く別のものです。下のケースの場合、実際に4枚入っている以上、本当に4枚引いてきてしまう可能性があります。初期の手札に4枚揃うこともあり得るでしょう。必要のない状況で、4回連続して引いてしまうこともあり得ます。
 思い出してみて下さい、そのカードは、「全力投入するほどのカードではなかった」のでしょう?4枚入っていること自体が間違いなんです。両者は「同じこと」でも、「どちらでも同じこと」でもありません。確率である以上、絶対に偏ります。無駄ドローを容認できるほど、このゲームは甘くありません。
 カードの種類を増やし、デッキの柔軟力を上げたいのであれば、それぞれの枚数を少なくすればいいだけです。あれもこれも引きたいからと言って、あれもこれも大量投入すれば、どれも引けなくなるだけです。

必要なものを、最小限の枚数。
「過ぎたるは及ばざるが如し」


■枚数が増えると対応力が上がる?
 論から言うと、これもノーです。
 デッキに何百枚ものカードが入っていて、それら全てを合わせると完全無欠の力を発揮するのだとしても、あなたの初手に引く枚数は決まっています。1ターンに引くことのできる枚数も、決まっています。「対策カードちゃんと入っていたのに・・・」は、TCGで最もカッコ悪い言い訳のひとつです。
 ドローサポートは無駄ドローを容認する手段ではありません。ドローサポートをすることの意義はとても重要なことなので次回以降に書きますが、少なくとも「たくさんのカードを積んでるから、ドローサポートで質を向上させる」という考えはあまり正しくないということを覚えておいて下さい。

 ところで、どうしてもデッキに様々な弱点があって、それらを埋めていこうとするとデッキの枚数が膨れ上がってしまうということはあるでしょうか。
 残念ながら、それは見捨てるべき、ただの弱いデッキです。どうしても貫きたいコンセプトがあり、あなたにとっての勝利条件がゲームに勝利することではなく、思惑通りにデッキ動作することなのであれば、それをファンデッキと呼び、負けたことについては言い訳をしないことを強くお勧めします。

引かなかったカードは、存在しないのと同じ
使わなかったカードも、存在しないのと同じ


■とりあえず
  • 強力なカードにアクセスできる確率が高い
  • 無駄ドローを減らせる
  • 必要なカードを必要数だけ厳選することで、結果的に対応力が高くなる
 現状のシステムである限り、Shadow Eraは枚数を絞ることのメリットだらけです。

 例外はあります。それが、ドローサポートが絡む場合です。
 しかし、種類と枚数を増やし、ドローサポートでお茶を濁す、というのは本来あるべき形ではありません。
 なぜドローサポートをするのか。それを正しく定義することで、デッキ枚数にも例外があることがわかります。

 それはまた、次回のお話。

「戦術」タグについて

 『戦術」というタグを作成しました。
ゲームに勝つことを目的として、考察したことを書いていくタグです。

単に思っていることや、人によって考えの異なりそうなこと、勝つか負けるかは二の次で楽しむための話題は、また別のタグで書こうと思っています。

ごあいさつ

 こんにちは。

このサイトは、オンラインTCG "Shadow Era" の攻略を扱うブログです。
筆者ことAbcd774が、ShadowEraについて考えたり、考えていなかったり、もしくは足跡を残したことについて書いているところです。

Shadow Eraを楽しんでいる皆さんに、何かひとつでも役に立つことを残しておけたなら幸いです。